不動産を高く売りたい、または貸したいと考えるとき、誰でも気軽に利用できる一括査定サイト。
無料で複数社の査定結果を得られるので、エンドユーザーの方には魅力的に魅えるサービスです。
所有物件をより高く売るため、貸すために、一括査定サイトの利用は本当に有効的でしょうか?
私の結論としては、一部有効的な面もありますが、査定サイトの利用=高く売れる、高く貸せるわけではありません。
絶対です。言い切ります。
もちろんメリットはあるのですが、これもまた、嘘つきな営業マン達の仕業によりデメリットが勝っていると感じます。
とはいえ、一括査定の特性上、各社競争になってしまうので仕方がない面も感じているのですが・・・
では、メリット・デメリット交えながら、一括査定サイトの色々を書いていきます!
一括査定サイトのメリット
1. 複数の査定結果を一度に比較できる
詳細: 一括査定サイトを利用すると、複数の不動産会社から査定結果を一度に取得できます。これにより、複数の不動産業者がそれぞれ評価するポイントを比較することができます。
2. 査定価格の透明性が向上
詳細: 複数の査定を受けることで、市場価格に対する自分の不動産の位置づけをより正確に把握できる可能性が高まります。異なる視点からの評価を受けることで、相場感を掴みやすくなり、不動産取引において有利なポジションを確立できる可能性があります。
3. 無料で手軽に利用できる
詳細: 多くの一括査定サイトは無料で利用でき、簡単な情報を入力するだけで査定結果を得ることができます。初めての方でも簡単に利用できるので、気負いなく市場価値を把握できるのは魅力です。
一括査定サイトのデメリット
1. 業者からの営業が増える可能性
詳細: 一括査定サイトを利用すると、複数の業者から営業活動を受けます。多くの営業電話やメール、場合によっては飛込みの自宅訪問を受けるため、精神的・時間的負担が伴います。
2. 異常な高額査定
詳細: 特定の業者がとりあえずでも媒介を獲得するために、到底成約には至らない異常な高額査定をするケースがあります。というか、一括査定サイトでの営業の常套手段です。高額チャレンジでの募集開始は良いと思うのですが、個人的にはオーナーが相場を把握しているのと把握していないのとでは、まったく意味合いが異なると感じています。
3. 最適な業者にたどり着けない場合がある
詳細: 一括査定サイトに登録されている不動産会社は限られているため、本当に優れた業者が含まれていない場合があります。サイトに依存しすぎることで、最適な業者にたどり着けず、結果的に高く売る・貸すチャンスを逃すリスクもあります。
不動産業者から見た一括査定サイトの問題点
一括査定サイトの競合社数はサイトにもよりますが、6社競合となることが多いです。
不動産会社は競合の中で、他社を抜きんでて直接会う機会を作りたい、専任媒介を獲得したいわけですが、どうすればユーザーの心をグッとつかめるか。最も手っ取り早くて簡単な手段が異常な高額査定です。
これ、個人的に本当に嫌いですし一括査定サイトの問題点だと思っています。
今まで相談を受けた中には下記のような方もいました。
①異常な高額査定を信用して3カ月の専任媒介を依頼
②募集当初に参考程度の内見希望が数件入る
③以降、反響もなく媒介期限を迎え、金額変更の提案を受け再度媒介契約を締結
④それでも反響がなく他社媒介を検討するも、専任媒介期間中は契約違反となってしまうため身動き取れず
⑤あれこれしている間に売却期限を迎え、急いで処分することとなり、割安な価格での成約
不動産業者側はとりあえずでも専任媒介を獲得して、募集物件に問い合わせてきたお客様を他物件に客付けしたり、金額問わず最終的に売却できれば良いので、高額成約なんて出来ても出来なくても別に構わないんです。
あとは良く聞くのが、「弊社独自のポータルサイトは月間〇〇万回閲覧されているので高額成約できます!!」とか、「弊社の看板力があれば高く売れます!!」とか、、、
インターネットがここまで発展する前は有効だっと思いますが、現代においては、
ネットを見て部屋探しをする方が大多数で、不動産業者でさえレインズなどの業者間サイトから物件を探します・・・
SUUMOやathomeの覇権ポータルサイトを見てない方が独自のポータルサイトだけを見るなんてことがあるでしょうか・・・
高額募集のチャレンジを提案すること自体は良いと思いますが、しっかりとした相場金額(落としどころ)を掲示せずに、いたずらにオーナーの目線を狂わすのはいただけないなぁと常々思っています。
まとめ
上記の通り、気軽に複数の情報を得られるメリットもありますが、査定サイトの利用=高く売れる、高く貸せるわけではありません。
一括査定サイトを利用する場合は知識をもった信用に足る不動産会社、営業マンを見極めるツールとして利用できると良いですね。
個人的には、相場価格を掲示した上で、チャレンジ価格の提案をする営業マンは、少なくとも査定については嘘のない査定を行っていると思います。その上で、市場の募集事例や成約事例を照らし合わせてみるといいかもしれません。
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